Atlasのマンツーマンによりレッスン内容については、これまで英会話に絞って展開してきたがAtlasには韓国語、中国語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ロシア語コースもあり、すでに総合語学スクールへの変容を遂げている。

「大人のための各言語コースのほか、それに対するコンテンツサロンも近い将来、需要が生まれてくると思います。英会話でAtlasが作り上げたノウハウの圧倒的な支持。それを英語以外の外国語のマンツーマンレッスンに応用してほしい。そういうニーズはすでに設立初期から寄せられていました。そういうニーズがある以上、それにお応えしていくのはAtlasの使命だと思うのです。また、私自身が４カ国語を話すということもあり多言語コースをスタートする下地はありました」

例えば、韓流ドラマやK-popにより韓国語コースに対するAtlasへの期待も大きいものがある。韓国語は、ほとんどの日本人にとって、一番似ている言語であるようだ。アルファベットではなく、ひらがなに似てハングル文字。男性言葉と女性言葉がある。さらに最大の類似点は文法と敬語表現だと言われる。尊敬語・謙譲語などの敬語表現は、最近は韓国の若者だってあやしいものだといわれるくらい、複雑だそうだ。

日本では英語は義務教育となっていて、小学３年生から接触始め、基本的な単語や表現はすでに習得済みである。ところが、ほとんどの日本人にとって韓国語は大人になってから出会う言葉なのである。だからこそ、Atlasによるマンツーマン韓国語コースとその前のきっかけサロンがあれば…日本人の間のニーズの高まりも理解できるような気がする。

ピーター・ヨネナガ氏はそのあたりのニーズは把握している。

「韓流・華流エンターテイメントのイベントを行ったように、全国的に英語圏以外の言語別イベントを作っていきたい。そして、韓国や上海、北京にも世界規模の語学スクールを展開していきたいと考えています。もちろん、まだまだ日本国内の体制固めが当面の課題ではあるのですが」

これまで日本の経営者たちは、日本経済が体質的にもっていた成長力の余勢をかって、さしてシビアさを問われることなく成長してこられた。しかし今こそ、経営者そのものが厳しく選別される時代になったのである。

ピーター・ヨネナガ氏は、まだ誰も言わなかった時代に、外国語ではなく、第二言語としての英語、韓国語、スペイン語などを身につけるべきだという新しい考え方のもとに、独自のマンツーマンレッスンシステムとメソッドを打ち立てた。そのシステムに基づいた語学習得機関のネットワークが、アジア各地に存在する日もすでに視野に入っているようだ。

「４，５年前でしょうか。Atlasマンツーマン英会話はまだ小規模で歴史が浅い語学スクールにすぎないと思い込んでいましたから、ある日ふと気づいたら、各地で市場のリーダーになっていました。一心不乱に山を登っていたら、雲の切れ間から頂上が思いがけないほど間近にみえたところなのです。自然に歩みを進めてきた結果、自然に頂上に近づいてきた。Atlasは登山に例えれば８合目というところではないでしょうか。

海外に市場があり、Atlasを求める声があれば、いずれは海外戦略を本格的に展開していくことになるでしょうね。私はこれまでも、いつも自然体で無理なく経営をしてきました」

Atlasという看板がアジアの都市部に掲げられる日。その日はそう遠いことではなさそうだ。